『消えたママ友』野原広子 妻は現実から逃げ出したいといううっすらとした欲求がある | [ridiaの書評]こんな本を読んだ。[読書感想文]

[ridiaの書評]こんな本を読んだ。[読書感想文]

小説や漫画のあらすじとネタバレ感想が中心。恋愛(純愛・ラブコメ・学園モノ・セックス)、SF、コメディー、ファンタジー、冒険、裏社会、芸能、政治、スポーツ、料理、ホラー、格闘技、歴史、ファッション・・・名作・傑作・話題作満載!人気ブログを目指します。

ある日、仲良くしていたママ友、有紀ちゃんがいなくなった。

1人が欠けたことによってそれまで均衡を保っていたバランスが崩れ、さまざまな歪みが見えてくる。

 

 

明るくておしゃれで仕事も家庭もうまくいっているように見えた有紀ちゃん、そんな彼女がなぜいなくなってしまったのか?

みんなが羨む幸せを掴んでいたように見えたのに…

 

 

 

けれども

 

そんな有紀ちゃんて

どんな有紀ちゃん?

 

私たちの知っている有紀ちゃんてどんな有紀ちゃん?

 

 

 

 

 

優しそうなダンナさん、優しそうなお姑さん(おばあちゃん)、優しそうな子ども。

幸せそうな有紀ちゃん。

 

 

けれども本当に幸せだったなら、いなくなることはない。

 

 

 

 

なぜ?なんで?

 

有紀ちゃんになにがあったのか?

 

 

 

 

心配する気持ち、言わなかったこと、見なかったフリ、気づかなかったフリをしていた色々。

それぞれが胸に秘めていることがあった。

 

 

本当はうっすら気づいていた予兆。

 

 

どの家庭にもあるのかもしれない、深淵に続くあれこれ。

 

 

目を瞑って

飲み込んで

我慢して

 

やり過ごしているよね、わたしも、あなたも。

 

 

なにかのキッカケがあったら、プツンと切れてしまうのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

印象に残ったのは、子どもは相手がいい子だから友だちになるんじゃないってところ。

一緒にいて楽しいからなんだよね。

 

親目線で「あの子イジワルなのに」って思っても子どもの世界では違う。

 

 

いい人が付き合いたい人かどうかは別の話、っていうのは鋭い気づきだと思う。

 

よく考えたら子どもじゃなくてもそうだよね。

 

イジワルな人、だらしない人、ダメ人間でも付き合いたい人はいる。

ちゃんとしたいい人でも気が合わないこともある。

 

 

 

 

 

 

後半あらわになる有紀ちゃんの家庭のさまざまな闇にゾッとした。

 

 

次に消えるのはヨリちゃん…?

ホラー映画のオチのようでもあり、冗談で終わりそうな気もする。

 

 

 

 

きっと、誰もが「ここではないどこか」を夢見ている。

 

 

 

 

「ここ」から消えた人への非難には羨望も混じっている。

そこが「ここ」よりいいところかどうかはわからないけれども。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物

 

 

主人公 春香

 

 

消えたママ友 有紀

 

有紀の夫 ノボル

 

有紀の姑 綾子

 

 

 

ママ友 ヨリちゃん

 

 

ママ友 友ちゃん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








 


人気ブログランキング    










にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村      







こんな本を読んだ - にほんブログ村